
システムエンジニアというとITの知識が豊富で、バリバリPCを使ってプログラミングとかもするイメージがあるので、資格がないとなれないと思っていないでしょうか?
実際のところ、システムエンジニアは資格を必ずしも持っている必要はありません。
この記事では、なぜ資格なしでも問題ないのか、一方で持っていると有利な資格について解説します。
目次
システムエンジニアの就職に資格は必要?資格なしでも大丈夫!
システムエンジニアの就職は資格なしでも問題ありません。
現役のシステムエンジニアでも資格なしという人は、たくさんいます。
なぜ資格なしでも問題ないかと言うと、システムエンジニアは資格よりも経験や資質を重要視するからです。
確かに資格は知識を付ける上では有効ですが、実務は知識だけではうまくいかないことがほとんどです。
それに、せっかく資格をもっていても使わないと忘れてしまいます。
私はたくさん資格を持っていますが、私の取得の目的は、経験を通して得た知識を整理するためです。
それでも全く使わないと忘れてしまいます。
それよりも、3日間徹夜して納期に間に合わせた、トラブル調査のために6カ月に渡ってログを徹底的に調べた等、どうやって問題を乗り越えたのか、という経験のほうが役に立っています。
とは言え、持っていたほうが何かとシステムエンジニアを続けていく上で有利な資格というものは存在するんです。
システムエンジニアは英語やセキュリティの資格を持っていると有利
システムエンジニアになるのに資格は必要ありませんが、実はシステムエンジニアになるのに有利となる資格が2つ存在します。
それは、英語とセキュリティ関係の資格です。
①英語の資格が有利な理由:英語ができる人材が少ない
まず英語ですが、英語のできるシステムエンジニアがほとんどいません。
なので、英語ができるシステムエンジニアはとても重宝されますし、年収アップも期待できます。
ここ最近、グローバルでのシステム統合ということが増えてきています。
これまでは、会社が日本、北米、欧州で拠点を持っていても、システムは各拠点ごとに別々で管理する場合がほとんどでしたが、最近ではクラウド利用のために日欧米で一つのシステムにするというように変わってきています。
例えば、A社のメールシステムは日本、北米、欧州で別々に管理されているので、システムエンジニアは日本の管理者とやり取りをすれば良かったんですが、最近ではクラウドで日欧米で一つのシステムを利用することもできるようになったので、日本だけでなく北米や欧州ともやり取りをしなければならないケースが増えてきています。
すると、当然英語が必要になります。
単純に英語ができるだけで良ければ、通訳がいれば問題ないのですが、ITの知識があって、かつ英語ができるというシステムエンジニアがいないのが現状です。
IT知識であれば、業務を通して自然と身に付きますが、英語は中々そうはいきません。
なので、英語ができるシステムエンジニアは重宝されます。
それから、昇進条件にTOEIC800点以上とかもあったりするくらい英語はとても重要です。
あなたが有能なシステムエンジニアとして活躍したいなら、今すぐ英語力を身に着けましょう。
オンラインスクールであれば、時間がないあなたでも効率的に学習できます。
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②セキュリティの資格が有利な理由:増え続けるサーバー犯罪への対応が急務
次にセキュリティについてです。
近年、個人情報の流出、ランサムウェア(身代金ウイルス)などのサイバー攻撃による事件が増加し、ITセキュリティへの関心が高まっています。
また、経済産業省は、2020年までにセキュリティの専門性を持った人材が20万人不足するという調査結果を発表しています。
このような背景があり、セキュリティの専門性をもったシステムエンジニアのニーズが高まってきています。
また、コロナウイルスにより、テレワークへの移行が急務となり、セキュリティが益々重要となってきています。
セキュリティの専門性をもったシステムエンジニアが何をするかというと、企業や官公庁に対して、セキュリティ対策や施策の支援を行います。
例えば、会社のセキュリティポリシーの策定の支援、ハッカーからの攻撃を防ぐためのネットワーク機器やアプリケーションでの対策、ウイルスに感染してしまった場合の対処などの支援をします。
セキュリティのアピールにおすすめの資格
セキュリティの資格だと、2016年に誕生した国家資格である情報処理安全確保支援士があります。
官公庁の場合、この情報処理安全確保支援士を持っていないと入札案件に参加できないものも増えつつあります。
ただ、この資格の前身である情報セキュリティスペシャリストの合格者の年齢が35歳前後なので、ある程度実務経験がないと取得は難しいです。
未経験の場合は情報セキュリティマネジメントの取得がおすすめです。
比較的難易度が低いので取りやすいですが、セキュリティに関心があることがアピールできるのでおすすめです。
システムエンジニアにもコミュニケーションスキルは必須
システムエンジニアになるのに資格は必須ではありませんが、システムエンジニアにもコミュニケーションスキルは必須です。
システムエンジニアに必要なコミュニケーションスキルとは、お客さんの要件を聞き出せることと、お客さんも気付かなかった要件を引き出せること、そして、それらをわかりやすく伝えることです。
システムエンジニアにコミュニケーションスキルは不要で、ITの知識があればできる職業だと思っている人もいるかもしれませんが、実際は違います。
システムエンジニアのお客さんは、企業や官公庁の情報システム部門です。
情報システム部門といっても、ITの専門家ではないので、ITの知識はさほど詳しくない人ばかりです。
なので、専門知識をもっているシステムエンジニアに期待をして仕事を依頼します。
例えば、お客さんは「働き方改革を進めたい」と何となく思っている場合に、具体的に何がしたいのかを聞き出すのはシステムエンジニアの仕事です。
例えば
といった感じでヒアリングします。
それから、お客さんと一緒に検討するためには、それぞれの検討項目について、目的や意図を説明する必要があります。
ただ、相手はITの専門家ではないので、システムエンジニアはわかりやすく伝えることが求められます。
これができないと、どんなにITの知識や経験が豊富で資格をたくさん持っていても、お客さんからは評価されません。
もし、システムエンジニアにコミュニケーションスキルがなくてもなれると思っているなら、その考えは改めるようにしてください。
もちろん、初めからできる人なんていないので、徐々にできるようになれば全く問題ありません。
【まとめ】資格がなくてもSEにはなれるが、コミュニケーションスキルは大事!
いかがでしたか?
この記事では、システムエンジニアには資格なしでもなれることを解説してきました。
最後に重要なポイントを箇条書きで紹介しましょう。
・英語ができる人が少ないので、英語ができると有利
・セキュリティ人材不足のため、セキュリティの資格があると有利
・システムエンジニアにはコミュニケーションスキルが必須
資格がなくてもシステムエンジニアにはなれます。
ただし、英語やセキュリティ関連の資格は人材不足なので、とても有利です。
セキュリティは業務を通じて身につけることはできますが、英語は突然必要に迫られることが多いです。
もしあなたがグローバルで活躍できるシステムエンジニアを目指すなら、今すぐ英語を勉強しましょう。